「ぽっぷんキャンディ」に学ぶ、経営者の道化マーケティング
>今更だが、モバゲーにハマっている。
JKとメッセージのやりとり?Flashゲーム?ケータイ小説?
否。
「ぽっぷんキャンディ」であります。
ぽっぷんキャンディ=戦略パズルゲーム説
「ぽっぷんキャンディ」は、モバゲーで配布されているパズルゲームのこと。
FLASHではなくてJavaアプリ。それなりに本格的なのだ。
モバゲー運営会社DeNAの南場社長も激ハマりしているという噂のアレ。
ルールは単純。「ぷよぷよ」とほぼ同じ。
異なるのは以下の3点。
- 落ちてくるブロックは2個ではなくて1個
- ブロックの回転やら移動やらはできなくて、上から落とすだけ
- たまに下から一段、ランダムに配置されたブロック列がせり上がってくる
同じ色を4つくっつけると消える、連鎖するなどは同じだ。
面白い理由はいくつかある。
- ブロックがお菓子になってて可愛らしい
- いつせりあがってくるか微妙に読めない=リスクをとるか攻めるかの判断が極めて重要
- 左右位置を決めて上から落とすだけの単純動作=テクニックに依り過ぎない
- 3秒くらい迷ってるとかってに手持ちブロックを落としてしまう=即時戦略を組み立てる必要がある
理屈っぽい人間がハマりやすい仕組みが満載なのであります。
そんなぽっぷんキャンディ。
私はまだヘタれなので、毎回8万点前後をうろついている。
そんなある日、というか今日のこと。いつものように通勤中の車内で熱中していると
うまいこと進む進む。結果は12万点で自己ベスト。
ふふ、これくらいは楽勝であるぞと意気込んでランキング登録ボタンを投下。
直後、
「充電がありません」
今日の帰りはなんとしても13万点以上をたたき出すことを
誓った朝でございました。
これが流行の道化マーケティング?
それにしても、経営者自らハマり、それを公言することでマーケティング、というのは
狙っているのかいないのかは知らないが上手い。
上場企業の社長っぽくないあっけらかんとした文体が目に付くBlogをお書きになっているが
あれはもしや狙っているのだろうか。
なんてったって元マッキンゼーの方である。
戦略上正しいとみれば自ら道化となることなど容易かろう。
今度DeNAにいる友達にあう機会があったらぜひ聞いてみたい。
サイボーグを目指してGTDをはじめてみた記録その2 〜モニタリング超大事〜
まだ辞めてないよ
一般に二ヶ月持てば上等、と言われる新年の決意ですが、制定してから一ヶ月経ちました。まだまだ続いてますよ。
ちなみに前回(1月4日)はこんなこと言ってました。
日々のプログラマ的な仕事に猛殺されて経営者脳にエネルギーを割けなくなるなんてことがないよう、戦略を考えるのに精神と脳味噌をフル活用できるよう、普段の行動はサイボーグの如く安定かつ確実にこなせるような仕組みを作れれば
続かなかったことと続いていること
前回はこんなこと言ってました。
・週に1回全タスクのリストをダウンロードして、完了タスクのポイント合計を計算、ポイントを記録・蓄積させていく。この際完了タスクを消去。
・やる気がどうにも出ない時はきっぱりあきらめて[わくわく]フォルダを見て、何か実行する。実行した項目にあわせてポイントを消費。
これは続きませんでした。ポイント計算めんどくさいし、やる気が出ないときはポイントなんて溜まってなくてもご褒美を買ってしまうのです。
ナンダカンダで弱い人間で或る事を露呈してしまったので、ご褒美の抑制には
ことで解決することにしました。
逆に続いているのはコレ
・普段はよけいなこと考えずに[TODO]をばしばしこなしてしていく。
[TODO]が空になったら[プロジェクト]を見て[TODO]作るなり、[あとでやる]を見て[TODO]に移行させたりなどする。
・新しいタスクが出たら適当に振り分けた上、締め切りだけグーグルスケジュールに突っ込んで忘れる。
・リラックスして脳味噌が創造的な仕事を求めている時は[考える]を見て[TODO]生成とかする。
この辺は大体本に書いてあった通りの事ですね。
ただ僕は自制力が全体的に弱いタイプの人間なので、時々タスクに入れ忘れる事がありました。出先でメールチェックしてタスクが発覚したときはついつい記録できずにいて、後で思い出して焦ったり。
続けるために効果的なのは「モニタリング」
それでも続けて居られる秘訣は一つあって、モニタリングを強化すること。
端的に言えば、タスクリストを共有する事。checkpadは任意のタスクリストを任意のユーザーと共有することが容易にできるので楽チンです。
今のところ社長と共有してます。人のタスクを見るのは面白いのでついつい見てしまうもの。最終変更日も分かるので、「タスク増えてないじゃないか」とか「あのタスクはまだ終わってないのか」とか思われたくなくて頑張らざるを得ないという。
気をつけるべきたった一つのこと
今の仕組みは1点だけ致命的な問題があります。
「うっかりプライベートタスクを共有リストに入れると恥ずかしい」
まぁプライベートなんてほとんど無いんですけどね><
仕組み化するのやっぱ大事
諸々書いてましたが、なんだかんだ便利です。冬は全体的に単純作業に対するバイタリティが低下して、無意識のうちに思索・戦略構築・実験サービス制作などの好きなタスクに時間を割きすぎてしまう傾向があるのですが、機械的に自分に仕事させるツールとしてのGTDのお陰で単純作業の効率化・安定化が図れてる感じ。仕組み化超大事。
自己管理が得意でない人は「がんばらなきゃ」と精神論に走る暇があったらこの本読んでやってみたらいいと思います。
- 作者: デビッド・アレン,田口元
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2008/12/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 122人 クリック: 1,418回
- この商品を含むブログ (290件) を見る
サイボーグを目指してGTDをはじめてみた記録その1
あけおめのことよろです。
年末年始は自己管理システムの整備を
年変わりでタスク変動が少なかったので、一昔前からネット界隈で流行ったGTDにチャレンジしてみることにしました。
GTDの基本はなすべき仕事のリストを何かに記録しておくことで、頭の中からなすべき仕事のことを追い出してしまうというものである。これで頭の中はすべき仕事全部を覚えなくてもよくなりすっきりとし、リストに基づき実際の仕事をこなすことに集中できる。
Getting Things Done 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
きっかけは面白そうな本がもらえることになったから。
さて出版記念としてこのブログの読者10名の方にプレゼントさせていただきたいと思います。
書評は実践してから書きますが、GTDの入門書として良いスルメ本、という印象。1600円と思えない分厚さだったのでざっと一読してとりあえず実践してみることに。うまく回ってきたらまた読み直してみようかと。それにしてもWEBじゃなくて紙で読んだ方が実践したい欲が高まりますね。
- 作者: デビッド・アレン,田口元
- 出版社/メーカー: 二見書房
- 発売日: 2008/12/24
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 122人 クリック: 1,418回
- この商品を含むブログ (290件) を見る
タスク洗い出しと分類までは一晩まるまるかけて済ませ、問題は運用方法。去年の反省として、テンションの上下が激しい性格にも関わらず行動の仕組み化をしなかったので中途半端なやりかけプロジェクトが大量に出来てしまった、というのがあるので運用方法の仕組み化超大事。ツール大事。
運用方法:劇団ひとり提唱システムを部分採用 / 自作ツール断念→checkpadに
もともと自己管理用に、タスクにポイントを付けて達成したらポイントゲット!的なツールを作りかけていたのですが、
劇団ひとりが提唱していたPMS(パーソナルマイレージシステム)が面白そうなので入出力記録簡易システムを作ろうとしている。だが作り終わったころに飽きるのが目に見えているのでどうしよう、的な。
Ajax的な操作感を作る時間がとれず宙ぶらりんだったので思い切ってcheck*padをベースにすることにしました。iPhone最適化ができないのが難点だったのですが、基本PCで操作することになるのでPC上での操作感を優先して。うう、ちょっと悔しいけど。
具体的には、[TODO][あとでやる][連絡待ち][プロジェクト][考える][わくわく]の6つに洗い出したタスクを分類、所要時間と気の乗らなさを勘案したポイントを付与した上で分類毎にcheck*padのタスクリストに突っ込みました。以降の運用方法は下記の予定。
- 普段はよけいなこと考えずに[TODO]をばしばしこなしてしていく。
- [TODO]が空になったら[プロジェクト]を見て[TODO]作るなり、[あとでやる]を見て[TODO]に移行させたりなどする。
- 新しいタスクが出たら適当に振り分けた上、締め切りだけグーグルスケジュールに突っ込んで忘れる。
- リラックスして脳味噌が創造的な仕事を求めている時は[考える]を見て[TODO]生成とかする。
- 週に1回全タスクのリストをダウンロードして、完了タスクのポイント合計を計算、ポイントを記録・蓄積させていく。この際完了タスクを消去。
- やる気がどうにも出ない時はきっぱりあきらめて[わくわく]フォルダを見て、何か実行する。実行した項目にあわせてポイントを消費。
- これとは別に定例的なタスク/努力目標はリスト化しておいて、達成項目にあわせてポイントがもらえるようにする。(例:ランニング5キロで10ポイント)
さてどうなることやら、という感じ。去年のはじめにはじめたフランクリンプランナーはすぐ飽きた(参照)のでそうならないように…。とりあえずわくわくフォルダをやたら充実させていければなぁと。
Let's note厨がmacbookに華麗に鞍替えした時にやったことまとめ
Let's note W2はもう限界
2005年4月に購入してから毎日毎日持ち歩き、三ヶ月に一度はベッドから転落させ、一年に一度は修理行きにしてた愛機Let's note W2が、いよいよ瀕死状態になりつつあります。修理に出して一ヶ月でハードディスクはガリガリいい始め、DVDドライブは爆音を発し、文字入力ひとつとってもタイピングスピードに処理が追いつかなくなる、となるとさすがに厳しいですね。
僕はLet's note厨なのでそれ以外に買い替えるのが嫌で無理矢理使ってたのですがもう限界。でも最新鋭のLet's noteどころか新しいパソコンを買うお金もない。うーむと悩んでいたところでiPhone開発用に購入したMacbookを発見。日常業務はやぱWindowsだよなぁと思いつつ、これでどうにかしようと思いチューンナップを決意。
というわけで本エントリはそんなLet's note厨がWindows環境を引き継ぎつつmacbookに移行した記録をまとめます。先に結論行ってしまうとMacbookのポテンシャルの高さははんぱねぇのです。
関連エントリ:iPhoneのネイティブアプリが作りたくてMacbookをとりあえず買った
その後僕にもてあまされたMacbookはiPhoneアプリ開発チームに回っていて、このたびナイスタイミングで戻ってきたのでした。まぁ会社にはiMacもあるしね。
前提:ほしかった機能まとめ
1:Windows XP環境(スーツ的な作業とコーディング。WMPないとAkげふんげふんのオンデマry)が見れないじゃない!)
2:iPhotoとかiTunesとかの遊び系ソフトがさくさく動く別環境(Windowsにあると仕事中遊んじゃう)
3:Windowsっぽいキー操作(トラックパッドでの右クリックとか)
4:デュアルディスプレイ!(あこがれだったのです。Let's noteだと悲しいことになってたのです><
5:macでもWinでもレッツノートでも作業がいつもできる環境(営業中macbookとか重くてやだ)
あれ、まとめてみるとそんな難しくなさそう。
ステップ1:レッツノートから作業用ファイルを「dropbox」に移す
今年大流行りしたサービスで「dropbox」というものがあります。簡単にいってしまえばオンラインストレージなのですが、ローカルの指定されたフォルダにファイルを突っ込んでおくと、自動的にオンラインと同期してくれるってのが最大かつ最強の特徴なのです。
つまり頻繁に作業する書類フォルダを「My dropbox」なるフォルダの下層に置くことで、何も考えずにアップされるということ。複数PCで同一アカウントを使い回せば、各環境のローカルにある作業用フォルダが、どの環境で作業しても最新のものに置き換わるってわけ。
というわけでPC移行時に面倒なバックアップ作業は、「My document」フォルダ以下の書類やファイルを「My dropbox」の下層に入れて、終了。それだけ。一瞬。これだけで前提5がほぼ達成という。
ステップ2:macbookにbootcampでWindowsXP入れる
macbookは性能の割にやたら安いので惹かれる一方で、やぱWindowsだよなぁという声がスーツ中心にあるのも確か。でも今はハードディスク切り分けて、一部にWindows入れるなんて芸当ができるのです。まぁそんなに最新の話ではないですが、一応確認と云うことで。
bootcamp機能というものを使う訳ですが、これ出来るようになってしばらく経っているのでそこら中に導入レポートがあふれています。なのでここは割愛。適当にヤホーとかで調べてみればいいとおもいます。
とはいえはまった点が二つあったので共有。
・ディスプレイの縦横比が変
→Windowsのドライバがちゃんと入りきってないかも。Windowsを起動してる時に付属のCD入れて、bootcampインストール、みたいな項目を進めたら直りました。
・フォントがにじむ
→なんかよくあるみたいですね。WindowsのコントロールパネルからIntel(R) GMA Driver for Mobile→ディスプレイ設定→アスペクト比のオプションを適当にいじる→直った><
あとは普通にOffice2003入れて(2007は慣れてないからよくわからない)、FFFTPとかTerapadとかFIrefoxとか必要そうなソフト突っ込んでおしまい。あ、メールはブラウザ上のGmailで済ませますよ。どのPCで操作するかわかんないのでね。
ついでにdropboxも仕込んでおきます。これで作業用ファイルの移行は完全完了ですね。これで前提1と5が完了。
ステップ3:Windowsっぽいキー操作を仕込む
コントロールキーが左端とか、右クリックないとか、Windows厨にはありえないことです。ましては僕はLet's note厨。トラックパッドが使いやすすぎてマウスとか使ったことありません。Macbookの1ボタンを切り離したい欲望に駆られつつ、粛々と設定アプリ入れます。
・Change Keyでコントロールとコマンドを入れ替え
・ProMouseEnablerで右クリック設定(コントロール+クリックに)
・IMEのプロパティからキーの割当変更。無変換をIMEオフに、変換をIMEオンオフに。
最後だけなんだかMacっぽいのはご愛嬌。ともかく、前提3もクリアです。
この辺の操作はこちらの記事が大変参考になりました。
BootCamp と Win XP インストール記 その3
ステップ4:macOS入れ直してアプリインストール
さて裏面Windowsの作業が終わったところでMacOSに戻して。今回はMacの無線LANの調子が悪いということで、思い切ってOS毎入れ直してみました。Macが立ち上がっている状態でMacbook付属のCDを挿入、指示に従って再起動するとインストールがすすみます。iMacの付属CD入れても駄目だから注意(当たり前だよね!こんなとこで30分はまるの僕だけだよね!)
もちろん事前にファイルはdropboxに避難させておけば後がらくちん。OS入れ直したら慌てず騒がずもいちどCD挿入。付属アプリをインストールしていきます。iPhotoが最初入ってなくて焦ったのは僕だけだと思います!
次いで2枚目のディスクからXcodeいれて、iPhoneのSDKいれて、iTunesのバージョンあげて、dropboxいれて、音楽/動画データを新しいiTunesにぶっこんで、あとはお好みで!ちなみに僕はdockを小さくして通常非表示にするタイプです。システム環境設定からDockを選択。あれ、聞いてないって?
はいはい前提2完了。はじめてMacのiTunesがりがり使ったけど、iPhoneからMacのiTunes操作できる「Remote」の動作がやたらスムーズでびっくりしました。今更ですけどね。
ステップ5:ケーブル買ってきてディスプレイとつなげる
アップル Apple Mini DVI-DVIアダプタ M9321G/B
- 出版社/メーカー: アップル
- 発売日: 2006/02/10
- メディア: エレクトロニクス
- 購入: 37人 クリック: 763回
- この商品を含むブログ (30件) を見る
これかって繋げるだけでかんたんデュアルディスプレイ!Macだとつないだ瞬間設定なしで繋がってびっくりしました。もちろんWindowsでも画面設定しなきゃですが使えます。いままでさんざん苦労したのはなんだったんだ!と叫んだ瞬間。
すいません別に叫んでないですこれだけで叫んだら変態ですごめんなさいごめんなさい。
まぁこれで前提4も完了。思い通りのマシンができましたとさ、という話でした。デュアルディスプレイでマルチタスクかますのは快適でおすすめです。古いパソコンだと1作業でもがくがくだったのが、2作業3作業でも楽勝、というのは作業効率がはんぱないです。
というわけでMacbook×WindowsXPの共存はらくちんだよ、というお話でした。
それにしても久しぶりの更新でごめんなさい。
書いてない間に日経のイベントでしゃべったりシリコンバレー行ったりアプリだしたりアプリだしたり本に載ったりといろいろあったのですが、その辺は一段落ついたらそのうち書きます。ってことで。
エンジニアの未来サミットで学生役してきた
第一部でしゃべってた一橋の学生です><
っていっても3回くらいしかしゃべってないですが。。もっと割り込んで行けばよかったのですが、途中で萎縮しちゃったりとか、難しい話がやり取りされてる中でIRCチャット眺めてるうちに頭カオスになっちゃったりとかで。。立場的に学生なのですが、就職活動してないし、エンジニアとしてコードも書いてて技術好きだけど経営のほうがもっと好きだしという微妙な立ち位置で申し訳なかったです。。
色々思うところがあったのでとめどなく書きます。考えがぜんぜんまとまってないので、とりあえず思いつくままに。
「自分で頑張れ」という自己責任論で、エンジニアの未来は明るくなるのか
この会を何らかの形で見た人にとって、またはこれから時空を超えてログにアクセスして見る人にとって、吉岡さんの「自分の人生は自分で決めろ」という言葉をはじめとした、アルファギークの方々が「人のせいにしないで自分で環境を変えるなりオープンソースに関わって自分のコードを日の当たるところに出すなりしようよ」というメッセージをされる、という所だけ見たら素敵な会だったと思うのです。僕も経営者アプローチなり、学生アプローチなりでやるべきことが沢山あるなぁと改めて気付いていますごくモチベーションあがってます。
ただ、このメッセージは泥の現場だったり、泥の根源だったり、これから泥にいくかもしれない人には直接は届かないんだろうなぁとも思うのです。
人月商売・多重下請構造のビジネスはいずれ破綻するし、そんな会社潰れてしまえばいいというのは確かだと思います。自分から働きかけて変えていこうというメッセージも分かります。それによって泥を生んでしまう仕組みも変えられるかもしれないと思います。でも、そういうボトムアップのアプローチだけでいいのかなぁと。一部のエンジニアがマッチョに楽しくやっている間に、多重下請な世界は粛々と泥商売になって、、と。
とはいえ、第二部のパネラーの方々の楽しそうな姿を見ると、自分で頑張って明るく楽しいエンジニア人生!というロールモデルは沢山あるみたいですし、しかもエンジニアの生産性は人によって数百倍違うとも聞きますので、まぁ大丈夫なのかなぁ、ともかくおいらはおいらで頑張ろう!とは思いました。エンジニアの端くれとしては。
でも、文系学生としてはなお違和感が残るのです。
これだとIT業界のスーツ人材足りなくなるんじゃないか
今回は「エンジニアの未来サミット」で、「IT業界の未来サミット」ではないので話がずれるかもしれないのですが、「技術を理解しようとしないスーツ(マネジメント)」の問題が取り沙汰されていました。これには「エンジニアがアプローチしてスーツを変える」とか、「エンジニア出身者がマネジメントやる」とかもあるでしょうが、文系スーツが現在のような形で量産されていくとしたら、この問題は解決されないと思うのです。
要は「文系にとってIT業界があんま魅力的じゃないんじゃね?」という話と「文系ITになるとほっとくと技術理解しないでエンジニアと意識乖離してっちゃうんじゃね?」という話。後者に対する問題意識は前エントリ「プログラミング能力をつけるための高速道路を造りたいという話」を書いたときにも思っていたことです。
「それは経営の問題」と言われると思います。その通りだと思います。とはいえ問題意識がある以上どうにかしたくなるわけでw次回行われるであろう「アルファギークVSIT業界重鎮」の会でぜひ話題にして頂きたいところですw
「文系にとってIT業界が魅力的じゃない」仮説は、単純に自分の周りの一橋生でITに行く人ほぼいないし、ITを志望してたらしき人もいない、ということから。世代が下になるにつれてデジタルネイティブ世代になるので徐々に解消していくのかもしれませんが、そもそも選択肢の中に入ってなさそうということに問題意識を感じているのです。とりあえずUstreamで録画した内容をDVDに焼いていろんな大学のゼミとか就職課とかに送り付けたいですw
ぼくは会の最後で、「技術がちゃんと分かる経営者になりたい」「自己責任にするなら情報非対称じゃだめだから情報リテラシー上げるための草の根的活動もしていきたい」みたいな趣旨で話したのですが、技術が分かる経営者として、技術生かして楽しく働けるエンジニアと沢山雇って高給出せる会社を頑張って作りたいなぁと思う傍らで、一番業界を少しは知っている学生として、情報がいきわたらないことに対する学生側からのアプローチも頑張りたいなぁと思っています。
学生は何を知りたいのか以前に、何を知ればいいのか分からない
id:naoyaさんの「学生さんが欲しい情報って何ですか」という発言が嬉しかったのですが、そもそも何を知ればいいのか分からないのではないか、と思います。まともに就活してない僕が言うのもアレですが。。
敢えて言うなら、「この業界に入ったらどういう自分になるのか」を知るためのロールモデルを見たいです。出来れば沢山、浴びるように。ネットを見ればある程度は見れるのですが、出来るだけ学内のイベントがいいです。大学での説明会などは多くの人が機械的に行くのでいいと思います。ここに入ればこういう自分になる、あそこに入ればああいう自分になるという情報を何らかの方法で大量に、できれば幅広い業種・職種において摂取して、「将来の自分」の選択肢を沢山作ったうえで、「自分の人生は自分で決めろ」と言われると、決められると思います。
というわけで、「アルファギークに逢ってきた」&「“30代”の生き方・考え方」メンバーで学園祭ツアーとかしたいです><
あと僕の発言の補足的な
「コードには興味ない」と発言して弾さんにショックを与えてしまったようなのですが、コードに興味ないとはいってもコードを書くし書いてて楽しい。技術も追いたいし、iPhone みたら「加速度センサーすげー」と思う。でも一方で「加速度センサーで簡単に出来る売れそうなものなんだろ」とも。「これがオレのコードだぜまいったか!」みたいなことにはそれほど興味ないのです。なので「売り物としてのコード」を書くのは、必ずしも自分で無くてもよいとは思っています。CTOって「技術がわかるマネジメント」と「マネジメントができるエンジニア」と二種類あり得て、僕の目指すのは前者じゃないかと。*1
IRCで「tamukenはエンジニアというより経営者だからなー」という趣旨の発言があったと思うのですが、その通り。技術を理解したうえで経営判断を行う「技術担当のOfficer」で在りたい一方で、「最高技術責任者」で在り続けるかといえば、必ずしもそうではなくて*2。でも技術を理解するために自分でコード書かなきゃという意識はあるので、仕事でも必要に応じて書き続けるし、趣味や勉強としても書き続けますよ。元々そのつもりではいたのですが話を伺ってさらにそう思った次第。
追記
吉岡さんに打ち合わせの時点で「もっといろんな人にプログラムに触れてもらいたいんですけどどうすればいいと思いますか?」と聞いてみたのですが、「背中を見せることは出来るけどだれも強要することはできない、自分の人生は自分で決めるもんだから。イチローをみて野球したいと思う人はいるけど、イチローは野球やれなんて一言も言わないよね」とお答えいただいて、腑に落ちました。とすると大切なのは「光をあてる」ことなのかしらと後で振り返ってみて改めて思うなどしました。
プログラミング能力をつけるための高速道路を造りたいという話
プログラミングできるひとが足りないんだと思う
どうして日本発でイケてるWebサービスなりパッケージソフトウェアなりがあんまり出てこないんだろうという疑問に対する僕の答えは大きく二つあって、それはプログラマーが足りないことと、プログラミング能力を身につける術があまり知られていないことだと思っています。
雨にも負けずライブドアショックにも負けず、ネットベンチャーを作って頑張っている若手はまわりに沢山いるのですが、多くの経営者が揃って言うのが「プログラマが足りない」ということ。インターネットを使って事業でやろうとしている夢は描けて戦略も練れるけど、作れる人がいないし雇う金も少ない、と。特に文系で、ネットベンチャーでがっつりインターン→起業、みたいなパターンとか。
で、イノベーションの担い手たる起業家を増やそう!みたいな話はよくあると思うのですが、こんな感じでプログラマが足りないということで、そこがイノベーションの種の数を増やすことを考えたときのボトルネックになっているんじゃないかなぁと思うのです。
未踏集団ベンチャーと、「その発想はなかったわ」ベンチャー
ここで問題なのは思うにこの二点。
・社長(ないし経営陣)がコード全部書けるならいいけど難しい
・初期に高リスク*1背負って長時間コミットできるプログラマを採用できない
んで、これ解決するためには3つくらいあると思ってます。下のみっつ。
・未踏クラスのスーパープログラマの育成(→技術者集団的ベンチャー増加)
・創業メンバーが必死こけばそれなりのプログラムを書けるようになる環境
・幅広い層からプログラマが増えていく仕組み
で、一番上の未踏育成みたいなのは存在すると思うので(セキュリティ&プログラミングキャンプとかもこれに近い気がする)、二番目三番目を実現するにはどうしたらいいかなぁと常日頃から思っています。ググれば何でも載ってる時代なので、「がんばればいいじゃん」と思う方もいらっしゃると思うのですが、それは初心者にはハードルがまだ高いなぁ、初級者ならまだしも。
というのはぼくは先述のような状況におちいって、「なら自分でやればいいんじゃね」といって独学でプログラムをOJTで覚えるという道に出たのですが、いかんせん先輩も上司もいなくて先生は書籍だけとなると苦しいことが多かったのです。
結論:高速道路作りたい。僕もそれに載って渋滞入り口まで早く着きたい
そんなもやもやを抱えていたのですが、カウボーイ大会に行って改めてこの思いを強く抱いたので、こんなポストをtwitterにしました。
ところで文系の人(正確にはコンピュータサイエンスの素養がない人)がプログラミング能力をつけるための高速道路を造りたいのですがだれか賛同してくださる方はいませんか?コンピュータの未来をひらくには、もっともっとプログラムが書ける人が必要だと思うので、増やす仕組みを作りたいのです。
http://twitter.com/tamuken/statuses/897337050
まだ具体的な方策はあまり考えていなくて、Wikiかなんかであったらいいなと思いついたのがこんなの。
・目標ゴール別、おすすめの書籍と学ぶ順番
・学習フェーズ毎の練習問題と複数の模範解答例
・プログラマ段位認定課題
・1000speakersとか、ネットで見れる動画教材のまとめ
とかとか、いろいろぐるぐると考えています。正確に言うと高速道路を造りたいというよりは、高速道路の入り口を作りたいという感じ。とりあえずメールフォームが作れればいい人から、コンピュータサイエンスの基礎から一気に勉強していきたい人(これ僕です)まで、入り口と向かう方法だけでもガイドできるような、そんなイメージです。
専門学校のカリキュラムとか参考になるかなぁなどとも思ってます。まずは何したらいいか分からないし何も考えてないのですが、忘れないうちにエントリとして残しておきます。賛同して手伝ってくれる人がいるとうれしいです。
※追記
このエントリ書いた意図として、僕自身もっとプログラミングを学びたいというのもあるのですが、もっと幅広い人が少しでもプログラミングをしてなにかを作るという活動をしたら面白いよねという発想があります。
文系ITベンチャーにしても、経営者がちょっとでもプログラミングを勉強して自分で書けるようになることで、実際商用的な意味で自分でコードを書かないにしても、プログラマとの良いコミュニケーションを促進するのではないかと。
*1:賃金的な意味で
iPhoneはまだ魅せ方が足りてない気がする
使いこなしたらもっとすごい+違う客層に食い込めたらもっとすごい
という2つの意味で。
もっとクールに使えるはず
だよなぁとか思うのです。台数的にも参入ハードル的にも、このプラットフォームの上だけでビジネスすることを考えるのは大変だと思うのですが、個人としてライフハック的に使い込むには素敵な端末だなぁと。PCメールが使えて、広い画面でワードやらエクセルやらパワポやらpdfやら読めて、ウェブ一応全部読めて。それにSafariの縦スクロールが(横幅がiPhone最適化されている限り)めちゃ読みやすい上に、HTMLメールもきれいに写ると。
研究がらみでpdf形式の英語論文を読もうとしたのですが、iPhoneを横向きにして、さらに本文が横幅いっぱいに写るように拡大するとぎりぎり字が読めるレベルでした。A4にぎっちり詰めてあるとたぶん無理ですね。なので文章読むにはワードにコピペして文字サイズでかくしてiPhoneに送るか、WebにアップしてiPhone対応させて読むかどちらか。でもこうするとまとめ読みしなきゃいけない文章をガンガン読めます。携帯だと文字サイズ的に不満だし、WindowsMobileだとなんだかもっさりなので、僕としては文章の大量消費がストレスなく(準備めんどくさいけど)できるはじめてのモバイル端末なきがします。まぁ、携帯でもPagedownが聞くのでよいのですが。
とはいえこんな使い方は普通の人はしないでしょうから、それこそ本格的に電子書籍が出るなりなどしないと難しいところでしょうか。。
携帯にもPCにもなじまなかった40代以上とか、小学生くらいの子供とか
今のiPhoneは携帯ほどじゃないにしてもやっぱり多機能すぎるかなぁとは思います。タッチパネルで、さらに直感的なスクロールが効くので、カスタマイズ次第ではITリテラシーが低い層にインターネットの楽しさを伝えられる端末になりうるのかなぁと。もっとアイコンが大きく、ホーム画面に9個くらいだけ配置して。インターネットボタンを押すと定番サイトだけ並んだディレクトリ型のポータルサイトに飛んで、いろいろ見て回れたりして。検索ワードをいれて検索なんてさせなくていいから、ニュースボタンを押すと黙ってニュースが出てきて、天気ボタンを押すと黙って天気が出てきて、みたいな。
だらだらと思いつくままに書いてしまったのですが、iPhone的な端末(直接iPhoneがというよりは、マルチタッチで直感的な操作が効くコンピューターデバイス的な意味で)はインターネットの裾野を広げる可能性があるなぁと思うので、なんだかんだ期待してますよということが言いたかったエントリでした。ほんとはもう一つの可能性として、ハイエンドビジネスマンの持つモバイル端末としてのiPhone的な端末(直接iPhoneがというよりは…以下略)という話もしたかったのですがこれはまたいずれ。