試験の為に読んだ本たち
学生ですから
これでも経済学徒なので、今月頭試験をいっぱい受けてた。
時期が固まっていたので毎晩教科書を一冊通読する生活を一週間続けて。
こんなの読みました。一行レビューを。
銭貨―前近代日本の貨幣と国家 (「もの」から見る日本史) 池 享 (編集)
amazon在庫無しなあたり教科書クオリティ。しかも先生の本。
皇朝十二銭から近世の三貨体制までについての論文集。何故中国銭が決済通貨になりえたのかなど。物質自体に価値が無い卑金属である銭貨がなぜ価値を持ちえたのかとか。
皇朝十二銭で新貨幣が乱発されたのは国家の資本調達の為で毎回額が上がりすぎて結局発行止めてしまったとする論が面白かった。個人的には供給量の増減が激しい中国銭が、その国家的保証を待たずして共通通貨になぜなりえたのかが気になった。国も当初反対してたけど民間の流通が多いからあとから公認とかだったようで。
- 作者: 大橋勇雄,中村二朗
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
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労働経済学の基本書なのだろうか、賃金の決定要因の話とか労働市場の流動化がもたらす影響の話とか。労働経済学の教科書なんだから当たり前かw
改めて思ったのは、下手な新書読むならこういう理論的な本読んだほうが勉強になるということ。マーケットプレイスなら値段も大差ないようだし。
- 作者: 藤巻健史
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2003/10/18
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これが今回の試験での一番の収穫。専門がミクロ経済系でマクロには滅法弱く、金融関係も苦手だったのですが、やはり実践志向の本の方が一冊目としては肌に合うのかも。
為替はどういう仕組みで上がり下がりするのか、先物取引って何なのか、デリバティブって何物なのかとかがざっくり分かったような気分になれた一冊。
一番面白かったのはヘッジファンドの話。いままで外銀とかヘッジファンドとかって金儲け第一で全体に貢献して無いと思い込んでいたけど、マーケット至上主義的に考えると敗者同様必要な存在だと自分は理解。
というか藤巻さんが講義するなら出席すべきだったかも…と少し後悔。
- 作者: 森武麿,西成田豊,伊藤正直,浅井良夫,春日豊
- 出版社/メーカー: 有斐閣
- 発売日: 2002/09
- メディア: 単行本
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30年代くらいから現代までの日本の経済史。いわゆる教科書。
トヨタと日産がどういう国家的戦略で作られたかとか、所有と経営の分離は開戦ちょい前の国家総動員法で一気に進んだとか興味深いトピックが続く。
いつも試験後に思うのだけど
教科書面白い!
試験が終わってからのほうがむしろ勉強意欲が湧くのはもったいないけれど。。
授業オンデマンド配信してくれないかな…といつも思う。携帯で見れれば絶対見る。PodcastingでiPodに落とせるなら毎朝見るのにと。
取り組みとしては一部授業で撮影して図書館で見れるようになどしているようですが…