読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

タムケンブログ

コンテンツの未来について、好きなコンテンツについて、書き記します。

成人式のホントノトコロ

少し前の話ですが、今年も成人の日がやってきたようですね。若者が暴れる話はやや大げさであるにしろ、「騒いで話を聞かない新成人」というのは最早常識の如く語られています。

さて、不肖ながら私も新成人ということで、某市の成人式への潜入取材を敢行致しましたので、ご報告させていただこうかと思っています。


■主催自治体について
神奈川県相模原市。新宿の西方35kmほどの台地に位置する一大・ベットタウン。近年平成の大合併に伴い周辺町村を吸収し、人口は来年度には70万に達する見込み。今年度津久井郡・相模湖町を吸収し、来年度には藤野町・城山町を吸収する見込み。


■成人式について
合併前の旧相模原市域の新成人を対象に市南部のグリーンホール相模大野大ホール(定員2500くらい)で行われる。タイトルは「はたちのつどい」旧津久井郡、旧相模湖町は独自開催か?新成人は7000人くらいいるため、4交代制での開催。今回は10:00開場、10:30開演、11:00終了の会*1に潜入した。


■当日ルポ
9:30 
自宅出発。振袖の女性を駅で多く見かけるが、顔に見覚えは無い。残念。


9:50 
現地到着。入り口付近には振袖軍団が、そこから少し離れてスーツ&袴軍団が集団で陣取っているのがうかがえる。1グループは2〜30人、平均8人といったところ。スタッフらしき人はいるものの特に誘導等は無く、通路塞がる。喫煙所も用意されていたが通路の脇に堂々とあったため分煙はできていない。通路途中の脇の部屋は開放されており、写真撮影コーナー・喫茶コーナーがある。丁寧に作られた看板が取り付けられてはいるものの、「喫茶コーナー」の記述の横に取ってつけたように「無料です」とかかれた紙が貼り付けられていて残念な感じ。


10:00
会場時間になるが特に動きは無し。スタッフも動く様子が無く、せわしなく動くのは記念レタックスの営業をせっせと行う郵便局員のみ。人が多くて人通りもやや困難に。


10:10
前方でやや動きがみられたので向かう。会場の扉はいつの間にか開け放たれており、入場が可能になっている。しかし特に誘導もアナウンスも無く入場する新成人はまばら。果たしてギリギリに入場する新成人をさばききれるのであろうか。


10:12
状況を観察した後入場する。事前に案内状は送付されていたものの特にチェックは無し。むなしく「新成人以外の入場はご遠慮ください」と書かれたA4の紙が一枚張られているのみである。


10:15
会場侵入。席は5%程度埋まった状態。前方には総勢6名ほどの警備員が待機している。その隣に冴えなさそうな50代スタッフがぼんやり立っている。因みに全員レシーバー完備。


10:20
入場者もちょくちょく観察するのだが、振袖軍団は大人数での一斉入場の傾向が強い。20人近い振袖グループがずらっと並ぶ姿はそれなりに壮観。それにしても、50人に1人くらい女性でもスーツの方がいたりするのだが、その独自性には萌えざるをえないところだ。


10:23
前方にボランティアスタッフが立ち、なにやら話し始める。どうやら新成人有志のスタッフであり、事前に集めた新成人のメッセージを読み上げるとの事。次々と新成人が入場しつつあるという素敵な環境の下一生懸命読み上げる彼らが不憫でならない。でも男三人はないだろ。


10:28
新成人スタッフ撤退。拍手はまばら。ああ、可哀相に。


10:30
会場時間になるも動きはない。続々と入場してくる新成人の波は止まない。ざわつきは次第にその音量を増していく。今更前方へ誘導を始める警備員。。


10:34
入場は済んでいないが、幕が上がり開始。前方に陣取る新成人はいたって静かであるが、後方特に二階席の新成人は入場が遅かった事もあり騒いでいる。旧友との再会など同窓会モードになっている模様。司会は先ほどの三人組。ご丁寧に手話での同時翻訳を行うスタッフが二人もいる。合併交付金がっぽりもらってカネがありあまってるとかそういうのだろうか。身体障害者の誘導体制とかは見た感じできてなさそうだったが…。それにしても拙い司会がかえって微笑ましく思えてくる。頑張れ青年。


10:37
挨拶は教育長が執り行うとの事。市長はどこへ…??*2最近の世の中の事、相模原市の20年のこと、若者への期待などを取りとめも無く語る教育長。騒がしすぎて前方にいても耳を澄まさなければ聞こえない。ロジックが拙い音声のヒアリングは母国語でも難しいものです。


10:42
まだ語り続ける教育長。頭がちょっと薄い、でもどちらかというとチャーミングなおっさん。語る語る。曰く、「今の日本は環境問題や少子化、格差問題、高齢化など問題が山積みだが私はまったく心配していない。今のフレッシュな若者には是非とも頑張ってもらいたい。期待している」とのこと*3。で、その楽観の根拠は一体何処に?


10:44
教育長退陣。まばらな拍手を背に、会場に手を何度も振りながら退場する教育長。この上ない笑みを浮かべながら。ああ、素敵過ぎる。なんて可愛いおっさんなのでしょう。会場、小さくウケる。


10:45
来賓代表挨拶。全30分の式というのに大丈夫なのだろうか。市議会副議長が徒然なるままに語る相模原自慢。議長は何処へ?市長は何処へ?


10:49
来賓退陣。教育長もそうだったが、入退場時における正面中央に掲げられている日章旗への礼を欠かさない模様。その他の来賓も立って礼をしているが、その数4名。沢山の来賓の方が…と司会はおっしゃっていたが。日本語の解釈とは難しいものである。


10:50
明らかに時間が押す中、司会が新成人ボランティアスタッフグループの紹介を執り行う。相模原市と共同で成人式の企画をするチームで、看板製作・司会・一部の事前送付資料作成などを担当したとの事。これを気に仲良くなれた、思い出になったそうで。よかったですねー。
それにしても当日コンテンツやら入場者の誘導やらのコアな部分はやらせてもらえず、質低くてもどーってことないとこしか振られてないそうで、そりゃモチベ維持難しいでしょうね。。とりあえず若い子も使っておけば文句言われないだろうって市の魂胆が垣間見れる。*4さしずめ、県立高校の生徒会残党といったところでしょうか。


10:52
“いよいよ”記念映画『ここで、はたち』を行います、とアナウンス。映画館としても使える会場だからまぁ丁度良いところ。NHK教育タッチのムービーが流れ始める。会場が暗くなったからか、騒ぎは静まり始める。


10:54
市内の10数人へのインタビューが中心。成人になって思うこと、親へ思うこと、将来の夢など。希望ある若者ばかりなのは置いておくにしても、旧津久井・旧相模湖の新成人の採用率が異様に高い。あわせて50%近い。人口は数%なのにw


11:00
早くも終了時間を突破する。ちなみにナレーターは孫悟空の声で有名な野沢雅子。そりゃドラゴンボール世代ですが…


11:05
相模原の20年を映像で紹介したりもする。先の二人の話の多くがここでカバーされる事になる。「キミたちと一緒に、相模原もガンバってきたんだぞっ」とかおっしゃる孫悟空氏。爆笑しそうになるのを必至で堪える。


11:12
「これからは大人としてガンバるんだぞっ」的なコメントを残し唐突に映画終了。コレ新成人グループ製作だったら拍手もんだと思ってエンドロールを眺めると「製作 毎日映画社」の表示が。一体幾らでやらせたのだろうか。


11:14
幕が閉じ、閉会のアナウンスがまた唐突に流れる。司会出て来ず。えーw


11:17
出口付近には例の如くスタッフはほぼ皆無。紅白饅頭でも寄越すのかと思えば何もなし。予算は毎日映画社に全部突っ込んでしまった模様である。飽きたので退陣。結局小学校の同級生とかに会うことも無く、一個人的には残念な結果に終わる。初恋の人と成人式でばったり、なんてシチュエーションはもうこの人生では発生し得ないと思うと残念だなぁ、と思いつつ会場を後にした。




【まとめ】
・成人式の会場運営は洗練の余地が沢山残る状況である。
・現行の成人式は顧客満足度を意識していないのは明白。
・ロジカルでも簡潔でもないスピーチを聞かないのは当然。
・演出とか考える人いないの?
・主催が時間にルーズすぎ。イベント屋失格。
・ってか携帯鳴ってる人いなかった。最高。

*1:因みに二部は12:00開場、以降等間隔

*2:調査の結果、吸収された旧津久井・旧相模湖へ飛んでいたことが判明

*3:かなり要約

*4:8日の朝日新聞夕刊神奈川版によると、県内の成人式は何らかの形で運営に新成人使うのがほとんどらしい。あーそゆことねー